ソウルから帰ってきて一週間。特に出発一か月前くらいは、ロケ地の下調べ等で読むものの
ほとんどがハングルなので、帰国すると無性に本が読みたくなる。
昨日も夢の中で10冊ほど文庫本を買っていた。
帰国当日、金浦空港の搭乗ゲートで日本から持ってきたある本の中に
「国境の長いトンネルを抜けると生まれてすいません」
だったか、声に出して笑いたいところを必死にこらえていた。
もうお気づきの方も多いだろうが、川端康成「雪国」と太宰治「二十世紀旗手」の一文を
足したものだ。
10年前の話。結婚して10日で主人が盲腸になった。
仕事先の近くの都内の病院で「即入院」だったがさすがにそれは困るということで翌日手術
施設のある病院への受診を条件に帰ってきた。
が、2人とも手術できる病院てどこ?なのか、大宮駅西口から東口へ越してきて日も浅く、
今だったらいくつも出てくるが、真っ先に頭に浮かんだのが(というよりここしか浮かば
なかった)太宰治も通ったという宮町のU病院だった。
当時は太宰がU病院に通っていたことも、大宮で「人間失格」のほとんどを書いたことも、
入水自殺する前日に大宮に来ていたことも全く知らなかった。
主人に至っては昨晩までこのことを知らなかった。
ただ、建物は太宰が通ってた頃のとは違うそうで。ちょっと残念。
そういや私が初めて買った文庫本は、新潮文庫の「人間失格」
当時中学生だったが、当時の私には難しかった…今ならきっとこの本の面白さが理解できる
はずだが、どうもトラウマなのか読む気が起こらない。
だけど大宮で執筆したとなれば、いつかは読む…かなぁ。
2012年08月23日
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